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新卒採用で担当者がおさえておきたい3つの基本ポイント
2021.04.09
日頃より大変お世話になっております。
中小企業サポートセンター/採用コンサルタントの田中です。
2021年3月、2022年卒業予定者向けの採用活動がスタートし、このコロナ禍で例年よりは少なく感じますが、電車や街中でリクルートスーツ姿の学生を目にする機会が増えてきました。
オンライン化が進むなど大きな変化のあった新卒採用・インターンシップ活動ですが、その中で試行錯誤しながら活動している企業の新卒採用担当の方も多いことと思います。
今回は全国各地200社以上の採用支援実績をもとに、新卒採用をはじめるにあたって理解しておくべきことをわかりやすくまとめました。
これから新卒採用を始めたいと思っている企業様から、新しく担当になって右も左も分からない担当者様、すでに新卒採用をしているがなかなかうまくいっていないと感じている担当者様にまず読んでいただきたいと思います。
新卒採用活動におけるルールの現状を知る
冒頭でも書いたとおり、毎年3月になるとリクルートスーツを身にまとった就活生たちが、会社説明会や選考に向かう姿をあちこちで見かけ、日本の春の風物詩になっていました。しかし、それも実はひと昔前の話と言えるようになり、今では少し事情が異なってきました。
もともと新卒採用には「就職協定」というものがあり、経団連に加盟する企業では、就職活動解禁日や内定出しをするタイミングを統一、ほかの企業でもスケジュールを合わせていました。
この就職活動の解禁日が大学3年生の3月1日だったので、街中では一斉に就活生たちがリクルートスーツ姿で動き始めていたのです。
しかし、この就職協定は2021年卒向けの採用活動以降は実質撤廃となっており、もともと外資系企業やメディア系の企業では就職協定に則ったスケジュールとなっていませんでしたので、優秀な学生を採用したい企業の競争は激化し、新卒の採用活動は早期化・通年化はどんどん加速しているのです。
この早期化・通年化が加速する中で、自社の新卒採用を成功させるためには、今まで通りのスケジュールや内容で採用活動を続けていても、なかなか思い通りの結果に繋がりにくくなっていくでしょう。
いま、他社がどういう動きをしているのか、学生はどういうスケジュールで活動しているのか、しっかりとトレンドを見極めて、その流れに合わせた採用活動を設計していきましょう。
インターンシップをどう活用するか
インターンシップは学生が就職前に企業などで就業体験をすることです。
以下、インターンシップで何が可能なのか?をまとめています。
①企業は自社の業務内容などを学生に広く知ってもらい、アピールをすることができます
②面接や適性検査などでは知ることが難しい学生の『素』の姿を見ることができるので、選考の際の判断材料として役立てることができます
③学生側の目線では、業務の内容や企業風土が自分に合っているかどうかを見極めることができます。入社したものの、「イメージと違った」「会社の風土が自分と合わない」などのミスマッチを防ぐことができます
つまり、インターンシップは企業と学生の双方にメリットがあり、すでに就活生のおよそ8割以上が参加しているなど、インターンシップ活動は就職活動のプロセスの中で一般化しつつあるものと言えます。
採用活動の早期化・通年化に伴い、従来の会社説明会前に参加して、企業や業界の理解を深めるためのインターンシップから、インターンシップに参加して、そのまま早期選考や早期の内々定につながるパターンが増えてきています。
今では大学1〜2年生からインターンシップに参加する学生も増えてきており、大学1〜2年生を対象にしたインターンシップも開催されています。インターンシップに注力している企業では、早期に動き出す優秀な学生とそうして出会い、囲い込みを進めているのです。
すでに多くの学生がこうして動いている中では、中小企業だからインターンシップなんてできない、と思っていては、早期化・通年化の波に乗り遅れてしまうことでしょう。
自社ができる形でインターンシップを運営できるよう、スケジュールやプログラムをしっかりと練る必要があります。
早期化・通年化の採用活動を勝ち抜くための採用ブランディング
上記でお伝えしたとおり、早期化・通年化が進み、優秀な学生を採用したい企業の競争が激化する中で、中小企業は大企業と同じ土俵に立って採用活動を行うことになります。
その中で、学生にとっての就職先候補のひとつとなるには、まず自社のことを知ってもらい、この会社いいかもと思ってもらえるような発信をしていかなくてはなりません。そこで新卒採用をブランディングすることが必要になっていくのです。
さまざまな採用チャネルを通して、「こんな会社があったんだ」と広く知ってもらうことも大切ですが、自社が採用したいと思える要素を持った学生、つまり採用のターゲット層から「この会社いいな、おもしろそうだな」とピンポイントで刺さるような仕掛けづくりが肝となるでしょう。
採用ブランディングに取り組む際には、まず以下のような流れで、それぞれの内容を明確に、言語化するようにしましょう。
①自社が採用したいと思える採用ターゲット像(ペルソナ・求める人物像)を設定する
②採用ターゲットに伝えたい自社の魅力や会社の在り方(存在意義・ビジョンなど)の要素を整理する
③どのように採用ターゲットへ伝えるか、伝え方や手段を検討する
採用ターゲット像は、すでに新卒採用を継続的に取り組んでいる企業様では、イメージできたり、すでに設定できていることも少なくないはずです。ただ、そのターゲット像の要素を明確に言えたり、社内メンバーの共通認識となっているかどうかを確認してみてください。
もし、まだできていないようであれば、なんとなくこんな感じ・・・といった採用担当者のみなさんや、スタッフの頭の中にある情報を見える化することが必要です。それぞれの要素をきちんと定めることで、後工程である魅力の整理やどのように情報発信を行うか、という計画が正しく進められるようになります。
採用ターゲット像の要素が決まれば、自社が今持っている魅力や、存在意義、これからどうなっていくのか・どういうことを実現していくのかのビジョン(未来の会社の姿)から、採用ターゲットに響く要素を整理していきましょう。
どういう魅力で打ち出していくかが決まれば、最後にどういう伝え方で、どういう手段で情報発信をしていくかを決めていきましょう。
もちろんナビサイトに掲載している場合は、その掲載が目も有効的に活用することができますし、自社のリクルートサイトを所有している場合には、そこも伝えたい魅力や情報に沿った内容に変更することも必要かもしれません。
あるいは、会社案内や採用パンフレットなど、学生の手に渡るものなど、細部までそのイメージで統一することができれば、採用ターゲットから「いいな」と思ってもらえる可能性は高くなります。
ブランディングといえば、見た目を変えることばかりが目立ってしまうので、ただ見た目をきれいにすること、おしゃれにすることに意識が行ってしまいますが、デザインをきれいにすることが採用ブランディングの目的ではありません。
自社が採用したいと思える採用ターゲット像を明確にし、その採用ターゲット像へ伝えたいイメージを情報発信し続けることが重要になります。
最後に
今回は、新卒採用で担当者がおさえておきたい3つのポイントをご紹介しました。
新卒採用活動は早期化・通年化が進んでいますので、自社にあった採用活動の姿を、さまざまな情報から見定める必要があります。
採用活動のいまをしっかり理解して、自社の魅力を発信し続けられるよう、ブランディングを進めてみてはいかがでしょうか?
採用ブランディングについては、今後もさらに詳しい手法や事例をご紹介していきます。
さらに詳しく聞きたい、ご興味がある方はぜひお問い合わせくださいませ。
中小企業サポートセンター
田中
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