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同一労働同一賃金によって人件費が高騰する?

2021.01.21

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日頃より大変お世話になっております。
中小企業サポートセンター/人事コンサルタントの奥田です。

今回のテーマは、同一労働同一賃金によって企業側にどのような影響があるのかに関して記載していきます。

同一労働同一賃金の施工により、既存の人事制度や給与制度を根本から見直さなければならない企業も出てきます。しかしながら、格差是正の解消を目的に施工された同一労働同一賃金は、本当に日本社会に根付くのかなど、問題点を指摘する声もあります。

同一労働同一賃金によって人件費が高騰する?

「同じ職務内容であれば、雇用形態を問わず同じ賃金を支払わなければならない」と聞くとほとんどの企業経営者は「人件費の高騰」を考えると思います。
正社員の賃金を非正規雇用社員の賃金に合わせて下げるということは出来ませんので、その通りで同一労働同一賃金最大の問題点は、賃金上昇の可能性があるということです。

厚生労働省による同一労働同一賃金のガイドラインにも、「正社員と非正規雇用労働者との間の不合理な待遇差を解消するに当たり、基本的に、労使の合意なく正社員の待遇を引き下げることは望ましい対応とはいえない」という内容が記載されています。

つまり、職務内容が同じであれば、非正規雇用労働者側の給与を上げるしかないということです。

しかしながら、「職務内容が同じであれば」という事が前提になりますので、「職務内容が異なれば」正規雇用社員の給与水準まで高める必要はありません。

そういった意味では、「正規雇用社員と非正規雇用社員で、明確な職務領域の違いを明文化しておく」ということが、同一労働同一賃金への対策の1つとしても考えられます。

企業側は待遇格差に関する説明の義務がある

同一労働同一賃金施工後、非正規雇用社員から正規雇用社員との待遇格差の整合性に関して質問があった際は、説明する義務が発生します。

説明をしない(納得しなかった)場合、最悪のケースは法的な紛争に発展することも考えられます。

政府もこの問題点を認識しており、労働者と事業主との間の紛争を裁判以外の方法で解決する手続き(裁判外紛争解決手続(行政ADR))を整えております。

そのような問題点も理解した上で、企業は対策を練る必要があります。

同一労働同一賃金によって契約社員やパートタイマーは採用されづらくなる?

2021年4月より中小企業にも本格的に同一労働同一賃金が施行されます。
そうなると、従来のように容易に契約社員やパートタイムを採用することが難しくなることが想定されます。

非正規雇用労働者を雇う際、業務内容や地域相場を参考に時給を定め、賞与なしで募集する企業がほとんどだと思います。
しかし、同一労働同一賃金の施行後は、同じ職務内容の正規雇用社員と時給水準を合わせなければならなくなります。さらには賞与の支給がない場合は正当性が問われます。

従来と比較し、非正規雇用社員の人件費が高騰するため、企業側は雇用しづらくなるという事です。

最後に

中小企業経営者・人事担当者は、有期雇用社員(契約社員・パートタイマー・派遣社員)の雇用実態を早急に確認し、整理しておく必要があります。もし不合理な待遇が見つかった場合は、是正する必要がある事と、今後の人件費シミュレーションや今後の非正規雇用社員の採用計画も見直すことをお勧めいたします。

もし不安に思われる方はお気軽にお声がけください。

引き続き情報発信していきたいと思います。
今後とも何卒宜しくお願い致します。
中小企業サポートセンター
人事コンサルタント
奥田

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