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残業代請求の時効は3年?
2023.06.17
こんにちは、中小企業サポートセンターの西岡です。
今日は少し前の話になりますが、残業代の時効について改めて確認していきます。
残業代請求の時効が2年から3年へ
いまでも残業代請求は2年まで遡られると思っていらっしゃる方、いらっしゃいませんでしょうか。実は法改正により、2020年4月1日から残業代請求の時効が従来の2年から3年に改正されています。これは民法改正(短期消滅時効の廃止)によるもので、債権の消滅時効が5年に統一されたことによるものです。
5年!?
いえ、残業代請求も5年にすべきという意見があったものの急激に会社側のリスクが高まることを避けるために一旦3年となりました。ただし、この3年は当面の間という経過措置になります。つまり、今後中長期で見れば残業代請求の時効は5年になる可能性も決して低くないのです。
会社としては残業代請求(未払い賃金問題)に対してはより適切な取り組みが必要ということになります。
いつから3年??
すでに申し上げた通り2020年4月1日から改正となりますが、2020年3月31日までは従前の法律によるものとなりますので、実際には2020年4月1日以降に発生した残業から時効が3年になります。つまり、2022年4月以降は24ヶ月前までの訴求ではなく2020年4月1日まで訴求されることとなり、2023年4月以降は36ヶ月(丸3年)訴求されることとなります。
もし未払い残業代等がある場合、このリスクは従来に比べて1.5倍になったことになるのです。
未払い残業代は毎月のことですので、これが発生しない労務管理・給与支払い等が大前提となりますが、それでも発生してしまった場合はできるだけ早々の対応が必要となることでしょう。
本件に関することや労務・人事に関するお困り事については、中書企業サポートセンターまで気軽にお問い合わせくださいませ。
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